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フジ夫が逝った日

  フジ夫が逝って2週間が経った。 週末の朝夕はもう出社する必要がなくなった。 餌やりは1年半続いたが面倒だと思ったことはなく、 むしろ楽しかった。 鳴きながら走り寄ってくるフジ夫に 「ハイ、ハイ、分かった、分かった」 と裏口ドアの鍵を開けながら声をかける。 社内に入れると一目散に餌皿の定位置へと 足下をすり抜ける。 「しっぽ踏むたい」 この1年半の毎日、 こんな彼との会話から始まっていた。 8日、フジ夫が逝った日、 ネットでペット霊園を近くの「ゆうみん社」に決め、 指定された10時に着いた。 心配したスタッフが付いていくと言ってくれたが、 一人で見送った。 1時間ほど待たされ、 厚紙で作られた棺にフジ夫を移し顔だけを 見えるようして最後の別れをした。 指示を受け焼き場のスイッチを二カ所押し点火した。 大きな音がした。 終わるまで告別式をということで 沢山の骨壺や写真が 置いてある祭壇の暗い部屋に通された。 天台宗とのことであったが僧衣の方が 輪廻転生について説法をされお経をあげられた。 お経のあとも時間がかかり待合室で待った。 終わったとのことで焼き場に行くと 白くなったフジ夫の骨をきれいにならべながら 「若かったですね。2年経ってないかもしれません。 この子は餌を心配しなくて良いだけでも幸せだったのです」 と言ってくれた。 骨壺は今、自宅の仏壇の横に置いてある。

衆議院選挙

総選挙が終わった。 投票率 53 %だと言う。 わが家の有権者も4人いるが投票したのは 私と家内だけだった。 「うちだって、 50 %だもん。仕方ないとよ」 と家内が言う。 住んでいる菊陽町は熊本3区で 自民党と共産党しか立候補者がなく、 無風状態の選挙区である。 自民党の圧勝でしかない。 ただ自民党と共産党の公約をみれば 申し分なく共産党に賛成してしまう。 憲法9条改正 集団的自衛権 原発再稼働  消費税増税 TPP 自衛隊を国防軍へ・・・  一般国民が自民党に期待しているのはただひとつ、 景気回復のみではないだろうか。 しかも麻生副総理が言った 「ナチスがやったように国民が気付かぬよう 静かに変えていけばいい」という国民に対する 不遜な態度に不安がつきまとう。 確かに野党のどの政党にも自民党ほどの 実行力があるとは思えない。 しかしこうまで一強になると国民に信任を 得たと言い放ってやりたい放題になりはしないか。 3分の2を超えたから憲法改正の発議ができる。 しかし国民投票になればおそらく否決 される だろうから 最大限、集団的自衛権をもとに法律によって 実質的に憲法9条を骨抜きにしていくだろう。 安倍総理は戦争の出来る国になることによって 国のプライドを取り戻そうとしているからである。

ありがとうフジ夫

今、フジ夫は車の後部座席に 柔らかいシーツに包まれている。 運ぶ時、 体温がシーツを通してまだ温かく感じられ 腹部はやわらかかった。 昨日、もはや立つ事が出来ず おしっこは寝たまま床にしていた。 おそらく一晩越せないだろうと思っていたが 今朝、応接室のドアを開けたら身体は 横たわったままで瞳だけこちらに向けた。 苦しげに二度三度と鳴いたので背中を 撫ぜてやったら咳き込み口を大きくあけて、 呼吸が止まった。 待っててくれたと思った。 朝 5 時に息を引き取った。 土曜日の検査では白血球が 正常値の 5 倍にもなっていて 持病の猫白血病が発症したとのことであった。 闘病期間が長いと言われたがあっけなかった。 汚れたタオルや新聞紙をかたずけ床を拭き、 残った餌や薬を誰かに分けるため整理し、 ペット霊園に連絡して、一息ついたとき、 気にしていたのだろう、家内と娘がやってきた。 車の中のフジ夫を見せたら撫ぜながら 「今度生まれたら家で飼ってやるけんね」 と 目を赤くさせて言ってくれた。 いろんな想い出をくれたねフジ夫。          ありがとう。 どんなにこっそり来ても車の音を聞き分けて 走ってきてくれたもんね。                                ほんとにありがとう。

フジ夫 なう

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木曜日からフジ夫の様子がおかしい。 朝晩の餌が半分しか減っていない。 ウンチは堅めのが少し。 よそでご馳走になっているか とも思ったがまったく元気がなく 時折弱々しく「にゃあ」と鳴くので 行きつけの中央動物病院に連れて行った。 丁度3回目の予防注射の 時期でもあったのだが 少し熱があったので (39.5 度 ) 予防注射は やめて点滴と抗生物質を打って貰った。 いつもの予防注射と違ってフジ夫が激しく鳴いた。 看護師さん二人に押さえられてどうにか 処置が終わったがビタミン剤は 無理だろうということになった。 「ウイルス性の風邪だと思いますが           一応これで様子を見て改善しなかったら                                                 詳しく検査をしましょう」 といつもの若い獣医さんの見立てだった。 前回怪我をしたとき検査料を 含めて2万円を超えたので検査と 聞くとちょっと身構える。 週末の土日とも室内に入れたままで 外に出そうとしても出たがらない。 いつものキャットフードを替えて 魚肉の缶詰を与えているが少ししか食べてくれない。

寒い季節

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またフジ夫のトイレの季節が やって来た。 垣根のねぐらも寒いだろうから、 応接室にベッドとトイレと水を おいてエアコンにタイマーを セットしてフジ夫を入れる。 昨年度はケージの中に 入れておいたが 今期は 10 数時間も 狭いケージの中ではストレスが たまるだろうと 言うことで応接室を 使うことにした。 ケージを倉庫から運ぶ作業が ないだけでも楽になる。 ただ、もしもトイレ以外のところで 用を足すと大変なことになるが、 猫を飼っているベテランのスタッフの 「猫はトイレ以外には絶対しません」の 言を信じてはいる。 朝、応接室のドアを開けて匂いを 確かめているが今のところ大丈夫である。 ただトイレのウンチの始末が日課となるが、 物は考えようで左手で箸を持って 半身不随になった時の訓練にしている。

消費税増税延期

消費税 10% 増税が延期されるようだ。 もともと増税理由が社会保障の 充実とされていること自体が詭弁であり 納税者に対する体の良い言い訳であると思っている。 というのは消費税が導入されて以来の 消費税徴収税額合計と法人税、所得税の 減税額の合計がほぼ同じだからである。 法人税は7割の企業が赤字であり 3割の企業しか納税していない。 その3割の企業の大部分が大企業だが、 年々減税が繰り返されているのは 法人税率を なんとか 20 %台にしたいと 政府が考えているからである。 たしかに社会保障費は増大し続けて歳出は増えていく。 だからといって法人の負担は増やしたくない。 そこで、資力の多少に関係なく一般国民から 徴収できる消費税を増税したいと考えているのだ。 消費税の発生はフランスからと聞いた。 ルノーの窮地を救済するため輸出戻し税として 隠れ助成金のため制度化されたそうだ。 たしかに日本でも自動車や電器関係の 輸出業企業の消費税還付は 3 兆円を超える。 12 兆円の消費税だから4分の1を占める。 外国への輸出だから売上については免税で、 材料仕入れ等の原価部分の 仮払消費税についての還付なので 当然といえば当然なのだが 輸出企業にとっては消費税の増税は痛くもかゆくもない。 だが景気に左右される 国内中小企業にとっては一大事である。 8 %でのダメージが癒えていないのに 10 %は到底無理なのだ。

週末のDVD

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総務の Y スタッフが週末、 事務所に立ち寄って 垣根をのぞいてみたら、 フジ夫はしっかり ねぐらに 寝ていたとのことであった。 「心配しないで本能にまかせましょう。                                           寒いときは自分で入ります。」 彼女が送ってくれた写メールには あったかそうにしているフジ夫が写っていた。 平和そのものの表情であるが実は日曜日、 借りていた DVD 「永遠のゼロ」を見て、 かなり深刻な気分になっていた。 DVD を見てる自分は 大好きなせんべいを かじり音響を効かせ画面近くまで 座椅子を寄せ、 時には嗚咽しながら 見ていたが、 画面の 物語は 70年前、 現実に展開して 当時の人達が実際に 経験した事実である。 平和が続いて70年、自衛隊を 国防軍の名称にしたいと言う 安倍総理の甘いマスクに危うさを感じながらも、 中国漁船が小笠原諸島で 200 隻集結して 密漁をしているというニュースを聞けば、 護衛艦は何をしている、と物騒な思いも湧く。 平和の中に潜む個人の感情、 個人の思いこそが重大な結果を招くのかもしれない。