ちょっぴり社説




土曜日、突然、



東京に住んでいる長女から




電話がかかって来た。




何言っているのかわからない。




やっと泣き声だとわかってあわてて
                                                



「どうした!」と叫んだら、




とぎれとぎれに




「○△×※・・・が死んだ」





と聞こえた。


咄嗟に彼女が飼っている




うさぎのピッピのことだと思って、




ほっと安心したが下手なことは言えないので




家内に受話器を渡した




キッチンでコーヒーを飲みながら




家内の受け答えを聞いていると、




ピッピのお腹が膨れて元気がないので




動物病院に連れて行ったら、




すぐ手術をするからと言われ、




待合室に座ってまもなく




「くわたさん!」と呼ばれて




死亡を告げられたとのことである。




家内の声も震えて




最後はわーわー泣き声に変わっていた。




翌日曜日、




「もっと早く気付いていれば良かったと




相当悔やんでいるから心配する。




やっぱ、ひとりにはできない。行ってきていい?」と家内。




「だって、家に帰って、




ただいまって言う相手が死んだんだから




相当ショックを受けているはずよ」




なるほどそうだ。




自分も「フジ夫」が死んだ時は




たかが猫とは思わなかった。




「うさぎ」だろ?




とは言えない。



















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