どうなる


突然、黒きじの子猫があらわれた。
 
 フジオにえさをやっているとき、その匂いを察知したのだろう、小さな声でニャーと鳴きながらやってきた。
 
「まずい!」と思いながら、つい抱き上げてしまった。ふかふかのまるっこい体で抱かれたまま満足そうにのどを鳴らす。
 
「やはり2匹はまずい」。
 
地面におくと悠然とえさ皿に向かって行き、フジオの横から何のためらいもなく頭をつっこみ食べだした。
 
フジオは「なんだこいつ。ファー」と怒ったが子猫はまったく動じない。とうとうフジオの方が食べるのをやめてえさ皿から逃げ出した。「お前のえさ皿だろう」と子猫の横に2.3度おいてもだめだった。
 
おまけに食べ終わった子猫はちゃっかりフジオのねぐらに入り込み毛繕いをしているではないか。
 
ちょうど居合わせた女性スタッフが
「そうなんですよ。外でえさをやると野良猫が集まってくるんです。前の猫を追い出して自分が居座ることもあるんですよ。わかりました。とりあえず私がこの子、獣医さんに診てもらって何とか考えてみます」
 
えっ!ホント?助かった。
 
彼女の頭の上に輝くワッカが見えた。

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