集団的自衛権
先日、自衛隊のOBから電話を貰った。
香川県在住の男で秋の長崎国体に柔剣道の
役員として参加するから、その足でお前に会いに
行きたいとのことであった。
何人かの同期の近況を聞いた後
「集団的自衛権を持つことになるが
当の自衛隊は大丈夫なのか」と聞いてみた。
すると「今までと特に変わることはない。
隣が撃たれるのを黙っている方がおかしい」と
何のためらいもなく言った。
「そうか」と言って話は別の方に流れたが、
実はイラク派遣で帰国後自殺した隊員が28名いる。
(NHKクローズアップ現代4/16放送)
また負傷した隊員が21名でそのうちの一人は
別の番組(テレビ東京 ニュースアンサー)で
「後遺症により日常生活が出来なくなり自衛隊を退職した。
この記憶を消してしまいたい。集団的自衛権は大反対だ。
自分のような人間を増やしたくない」とインタビューに答えている。
またイラク派遣中の2005年の防大生卒業者のうち38.4%が
退官している。
防大生は卒業後、将来の高級指揮官としての任務が
与えられるエリートである。
私達一般大学出身の指揮官はせいぜい二佐(中佐)どまりが
普通であるがその高級指揮官予定者が
4割も退職するならば、今後、戦場への派兵もありうる
集団的自衛権確立のもと現場の下士官や兵を対象とする
自衛官募集に応募する人間がはたして何人いるだろうか。
若い人達の親が
「入隊するのかい。お国のために行っておいで」
と簡単に言えるだろうか。
それでも入隊するとすれば、命と引き換えの給与は
いくらなのだろうか。
それとも安倍総理は徴兵制に戻すことを
視野に入れての集団的自衛権なのだろうか。
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