フジ夫の納棺





フジ夫を駐車場の観音様の横に納棺した。


スタッフのM氏が穴を掘り



その中にフジ夫の骨壷を



ビニール袋に包んで納め御影石と



特注の20センチほどの墓標をのせた。



これで観音様にお参りする度にフジ夫と会うことになる。



猫好きのベテラン女性スタッフが墓標を見ながら



「この子が来たおかげで事務所の空気が



和みましたもんね」と言ってくれた。



そして「すぐ次の猫がきますよ」と続けた。



苦笑したが、



もし次の猫が舞い込んできたら、



おそらく「今度は君か」と抱き上げると思う。




あえて欲しいとは思わないが



野良猫として迷い込んできたら受け入れると思う。




家内からメールで



「牙はどうする?」と言ってきた。



荼毘に付した時、



牙がきれいに残っていたので



骨壷に入れず別にとっていたのだ。



これは自宅の仏壇に納めておくつもりである。








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