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径寸(けいすん)十枚是(これ)国宝にあらず

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  確定申告が終わりやっと一息ついた。 毎年ご報告する申告書の表紙に 偉人の箴言をご紹介しているが毎回悩んでいる。 今回は中国の司馬遷の史書からこの言葉を選ばせて貰った。 「径寸(けいすん)十枚、是(これ)国宝にあらず。 一隅を照らす、此れ則(すなわ)ち国宝なり」紀元前358年、 魏国の恵王が斉国の威王に 「我が国には直径が1寸もある宝玉が十枚あります」 と 誇らしげに言った。 すると威王は応えて言った。 「我が国にはそんな宝玉はない。 だが国境を守り一隅を照らしてくれる部将たちがいます。 彼らが我が国の安泰をになってくれているのです 」 これを聞いて恵王は恥じ入った。 今から2381年前の逸話である。 伝教大師最澄は山家学生式(さんげがくしょうしき)の中で 「古人曰く~」と紹介し弟子達に戒めている。 威王は王位について9年間、何もせず遊びほうけていた。 あるとき王の側近からの評判が悪い長官の実態を調べたところ 政務はしっかり行われ民は豊かに暮らしていた。 逆に評判の良い長官を調べたところ治安は悪く 乱れた政情であった。 すなわち賄賂によって実情が歪んで 報告されていたのである。 この9年間から「鳴かず飛ばず」と言う言葉ができたが、 何もしないと言うことではなく、 本来はじっと我慢して真実を求めると解されている。 いずれにせよ、 トップはいかに人財を大事にするか、 ス タッフはいかに足下を固めるか、 そしてグループとしてともに成長していくか、 このことを威王は言いたかったのである。

どうする新聞

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 新聞が悩ましい。 今、自宅で熊日を、 事務所で日経を、2部とっている。 両 方ともWebで全ページ見れる。 毎朝起 きたら牛乳に漢方のガジュツをスプー ン1杯、 コップにかき混ぜ、レンジで チンする。 バナナを1本もぎって自部 屋の机の前に座る。 パソコンを起こし てヤフーでニュースを見ながら バナナを食べ、牛乳を飲む。 朝のサプリ数種をアリナミンの蓋に入れて 一気に口の中に放り込む。 ヤフーから離れられない。 熊日は新聞紙としてはほとんど見ない。 というか朝が早いのでまだ届いていない。 Webは5時に当日の新聞に切り替わる。 日曜日は五木寛之の新・地図のない旅と読書のコラム、 kumatomoの漫画どきどき動物学園は見る。 あとはほとんど見ない。 したがって新聞紙を郵便箱からとることもない。 家内はやめてもいいよと言ってくれる。 ホントは地方紙なので しっかり読めば地元の動きが分かって 有益なんだろうけど読むタイミングがない。 日経新聞は紙で読む。 一時期、私の履歴書や連載小説を切り取ったり Webで保存したりしていたが最近はやっていない。 読むのは出勤して皆が来るまでのわずかな時間で読めば 力が付く記事が盛りだくさんなのはわかる。 なので年間約10万円の中途半端な出費が続いている。

モカはちお

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  先週、見知らぬご婦人が事務所に来 られて 「近所の者ですが、この猫、 避妊手術されませんでしたか」 とス マホの画面をみせた。 当惑したスタ ッフが助けを求めて私を呼んだ。 「まずい」と一瞬不穏な状況が頭を よぎったが、 ご婦人は申し訳なさそうな笑顔を見せていたので 大事には至らないだろうと覗き込んだ。 知らない猫だった 「知らない猫ですね」 と応えたら 「じゃ、この子は」 と見せられた画面は紛れもない「はちお」だった。 きれいなリビングで他の猫たちと ご飯を食べている 「はちお」だった。 いままで予想していたのは、 外にばらまかれた餌を寒々と食べ床の下で毎夜過す 「はちお」だったが、 こうも幸せそうだとは思いもしなかった。 「この子です。この子を避妊しました」 「自費でですか」 「はい」 「 大変でしたね。私達は無料でやって貰っています。 じつは私達、地域猫の保護グループなんです。 この子を保護しているお宅もそうで、 この子はモカと呼ばれています。 先だって、この子が首輪をつけてきたって 喜んでおられましたよ」 ご婦人は目指す協力者?下手人?を見つけて満足そうに帰られた。 今朝もはちおはやってきてチャオチュール付きご飯を食べていった。複雑!

熊本城マラソン

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  2年間休止された熊本城マラ ソンが 堰を切ったように開 催された。 当社からも3人エ ントリーしたが 残念ながら2 人だけ当選した。 71歳のN氏 と28歳のM君である。 わたしと三女の言納はコースの最南端である 南区の本田橋から200mほど北へ川縁を走った道路の 左側に陣取って応援した。 こ こは道幅が狭く、応援者も少ないので、 お互いに見落としがなく毎回ここで応援している。 ただ今回は雨と強風でとても寒く手がかじかんだ。 20㎞手前の地点なので 10時半ごろからの通過と見当をつけて待った。 いったん道路際に立つと、 もはや知人友人一切関係ない。 真剣に走っている選手たちが次々と走ってくるのを見ると 応援に力が入る 「ファイトファイト」身体ごとリズムをとって声を上げる。 すると手を上げてくれる人や 「ありがとう!」と応えてくれる人がいる。 すかさず「頑張って」と叫ぶとにっこり笑ってくれる。 その笑顔がとても魅力的である。 応援する方もパワーを貰っているのだ。 毎回出場されている顧問先の奥様から、 さわやかな笑顔で逆に黒糖ドーナツをいただいた。 他にも顧問先の社長さんや 知り合いが走っておられて 走りながらのご挨拶をいただいた。 熊本城マラソン、素晴らしい! ずっと続いて欲しい。 熊本市民の誇るべきイベントである。

大輔 なう

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  ペキニーズの大輔は獣医師によ ると 奇跡的に症状が安定してい るとのことである。 週に2,3回 の点滴を受け, 体内の膿を吸い 出して洗浄をして貰っている 。 居間の隅っこでほとんど寝ているが オシッコしたいとき夜中でも吠えるので 家内は大輔の横で寝ている。 雨が降っていても外でしたがるので、 そんなときはホントに大変だと思うが、 もう一年になるだろうか 家内は眠い眠いといいながらも一人でやってくれている。 その甲斐あって立ち上がることもできなかったものが よちよちではあるが歩けるように回復した。 短時間なら散歩もできるようになった。 獣医師も驚いているそうだ。 16才なら人間でいえば80才らしい。 食べるものもいろんなものを用意して 少しづつ口元にあてがっている。 これを食べた、あれはどうだと 苦心しながら食べさせている。 家内には頭が下がる 「 僕の時はどんなかな」 などといおうもんなら 雷が落ちるのはわかりきっているから黙ってみている。

ダイエット

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  先日、婿殿が減量アプリをみせてくれた。 何を食べたかメニューを入れるとカロリ ーを計算し、 カレンダーに記録してくれ るのだ。 彼は熊本城マラソンに参加する ため ダ イエットを決意して、 このアプリ で毎日の食事を管理しているとのことであった。 実はわたしも8月末コロナに感染したとき 食欲が激減し3キロほど瘦せたのだが、 回復したら逆に、 食欲が激増し人生最大の体重である 70キロまで太ってしまった。 ご飯はなに食べてもおいしいし、 ドラッグストアのコスモスで売っている、 みそせんべいとミックスおこしを 二袋づつ買ってきて 従業員用と書いてあるカンカンにいれるのだが、 2,3日でなくなってしまう。 毎日幸せに送ってきたのだが ズボンのホックが息を吐いてやっと止まり、 下腹の余分の部分がバンドの上にはみだすようになると 「そらなんね、知らんけんね」 という天の声である家内の声がかけられた。 そこへ婿殿のアプリである。 脂肪1グラムはおよそ10カロリ―、 すなわち10カロリー減らすと1グラム痩せる。 1キロ瘦せるには1万カロリー減らせばいい。 高齢者の1日の必要カロリーは2100カロリーである。 これを1500カロリーに保つと 600カロリーすなわち60グラム痩せる。 この計算でいくと、 なんと83日で5キロ痩せるということになる。 得意のたぬきの皮算入である。 さあ、どうする。

消齢化時代

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  今朝の日経新聞の春秋欄に 「消齢化」について 書いてあ った。 博報堂生活総合研究所 が名付けた現象で、 世代間の 消費スタイルから 年齢差が消えつつあるというものである。 例えば服装にしても顔を隠せば その人の年齢が推定できなくなった。 後期高齢者の私ですら休日はGパンに真っ赤なセーターである。 携帯電話にしても老若ほとんどスマホであるし、 食べるものは肉料理が主体になってきてるらしい。 実は先日、 朝からAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」を 動画にあわせて踊りながら歌っていたら 総務の女子が出勤してきた。 この歌は10年ほど前、 秋元康が作詞したヒット曲で彼は50才代だったが その歌詞は歌えば歌うほど勇気が出て 感動でウルってしまう。 「未来はそんな悪くないよ。 Hey! Hey! Hey!ツキを呼ぶには笑顔を見せること ハートのフォーチュンクッキー」 見られたとき、 おれはまだ若いんだぞとアピールできると思った瞬間 「このひとオタク?気持ち悪い」と思われたかと 絶対逆転の境地に陥った。 なんせ後期高齢者のじじいがAKB48を嬉々として歌っているのである。 彫刻家の平櫛田中が 「60,70はなたれ小僧、男盛りは100から100から」 と言って創作を続け107才で亡くなった。 100才は無理だとしても 気持ちの柔軟さだけは持ち続けたいと思っている。 だれがどう思おうとも、 いくつになっても気持ちは未成工事、 青春まっただ中なのだ。