熊本地震被災地訪問
新聞やテレビでの報道だけで 知っている つもりの 現地の状況を 実際の目で確かめようと、 有志の税理士で構成している 税経新人会の メンバー 11 人で 南阿蘇や益城町などを訪問した。 やはり、阿蘇大橋の惨状は言葉に出せない。 目の前のアスファルト道路が スッパリ千尋の谷へ切れ落ちて 向こうの橋桁の切り口が やっと判別できる凄惨な状況であった。 立野から高森へ右に曲がった、 あの交差点が道路ごと 流されてただの 土くれとなっている。 瞬間の出来事でこれほど変わってしまう 自然の力に圧倒される。 つぶれた学生寮の一部屋に 小さな祭壇が設けられて花束と線香が立てられていた。 その下に手帳がおいてあったので , 見てみると太宰治の「人間失格」の 文庫本を 装丁したものであった。 その夜、手元に置いて休んでいたのだろうか。 内牧では 50 mにわたって 60 センチ陥没したところがあった。 その 50 mの間にあった幾つかの家は 地面とともに陥没して何事もなく無傷であったが、 境にまたがっていた家は全壊となっていて、 なんとも不運と幸運が交差していた。 炎天下、たった二日間であっ