日曜日のいい夫

   

昨日の日曜日は、私の誕生日であった。



朝、テレビの時事番組をリビングでひとり見ていたら



家内と娘が代わる代わるドアを開けて



「お誕生日おめでとう」



と言ってきた。



昼前になって



「はい、ぜんざい。



             あなた一人だからうんと甘くしといたからね」



と家内がお椀を置いた。




お昼はいつものうどんが出て



「これからお買い物に行ってくるから



                  あなたは大輔と、まったりしときなっせ」



と言って出かけて行った。



大輔はこたつ布団のへりに猫のように



丸くなって寝ている。



犬のくせに「まったり」と言う表現がぴったりだなと



思いながら大輔を手元に抱き寄せ



白いかたまりに顔を寄せる。



ウーとうなった様な気がして顔をあげ



「ウーといったか?」



と言ったら裏返しになってお腹を見せたので



「だよね」 と忠誠心を認めてやった。




夕飯はエビののったちらし寿司、



菜の花のおひたしと鯛の吸い物で



「ほら、鯛よ」



という言葉でお祝いの特別感を



あらわしたかったのだろう。



「じゃあ、焼酎のお湯割りにしようかな」    と言ったら



「おひな様の時の桃のシャンペン、



            おいしいと言ってくれたから、買ってきたけど」



「うん、いいね」



「子供たちが遅くて、私達ふたりだけで寂しいけど、どうする」



「いいよ、乾杯しよう」



デザートは手作りのケーキが出て、



安上がりだけど前期高齢者の誕生日に



ふさわしい夕餉であった。








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