チッチなう




先週金曜日、総務のスタッフが顔をこわばらせて




「チッチ、足を怪我してますよ!」




と報告してきた。          




見ると以前から怪我していた




右足の同じ箇所が




再び削られたように赤くなっている。




血は止まっていたが、




もしやワナにかけられて




あやうく逃げてきたのかもしれないと思った。




とすると、もはや




「うちの猫宣言」




をしておかないと大変なことになる。




この時とばかり、かねて用意していた




赤と青の首輪を食事に夢中になっている




チッチの首につけた。




ところが違和感を感じたのだろう、




しきりに首輪を気にしていたが、




いつもならお代わりをねだるのに




さっと外に走り去ってしまった。




そして土曜日の朝、呼べど叫べど、




姿を見せない。ついに夕食にも出てこなかった。




ひとり前期高齢者がお隣の庭に向かって




「チッチッチ!チッチッチ!」




と舌を鳴らす図はむなしい。




あれやこれやと想いをめぐらして日曜日の朝、




やはり姿をみせてくれないかと思っていた時




ニャーと鳴いてドアから入ってきた。




首輪は付いていたが爪でひっかいたのだろう、




所々ほころびていた。




一日姿を見せなかった抗議の跡であったろうが、




この首輪が君を守ってくれるのだよ。













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