信念
寝がけに読む中村天風師の本には
常に「信念を強く持つ」ことを説いてある。
なるほどと思いながら読んでいたが、
信念と言ってもその中身は人によって違う。
そもそも自分は「信念」という字の意味を
分かっているのかと思い、
漢語林を引いてみた。
すると「正しいと、かたく信じている自分の考え」とあった。
「信」は人+口+辛で辛は針の意味、
転じて刑罰を意味するとある。
すなわち、発言に嘘があれば
罰されてもかまわないと誓う、
まことの意味を表すとあった。
「念」は今+心で、今は含む、
に通じ心の中に含むから、
いつも思うという意味を表すとあった。
この信と念が合体して
すると、口(くにがまえ)+止で止は足、
他の国に向かってまっすぐ進撃するの
意味で征の原字だそうだ。
転じて「まっすぐ正しい」となる。
「信念を強く持つ」ということは人生で
起きるいろいろな状況の中で
「これが正しいという自分独自の
判断基準を持ちなさい」ということであろうか。
「強く持つ」だから迷うことなく、
まっすぐであれ」ということだろう。
ただ、もしその基準とすべきものの
持ち合わせがなかったら、と考えた時、
それがこの人生の大きな目的に
つながっている思いがした。
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