金子みすゞ
秋になったからだろうか。
週末の誰もいない事務所で
仕事をしていたら
ふっと金子みすゞの詩集を読みたくなった。
入りきれなくなった本棚の
本の上に置いてある
この本を会議用の机に腰掛けて読んだ。
先月訪れた記念館で
この詩集を買うとき人目もはばからず
急に涙が出て止まらなかった。
娘を別れた夫の手から守るため
死をもって訴える女性の感情の激しさ、
遊ぶ夫からうつされた病のために
弱っていく自分の身体、
それにもかかわらず
純粋で優しさに満ち満ちている詩。
25歳の短い一生を自殺で
締めくくった金子みすゞの
儚く悲しい想いと健気さに涙が出た。
男性として女性を見る目が
こうも貧しいものかと
現代の自分さえ思う時がある。
110年経ったとしても
まだ性の違いは根強くあると思う。
これもまた人生にとっての大きなテーマである。
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