はちお再来

女性スタッフが 「いつもの猫がドアの 前で待っていますよ。」 と声がかかった。 いつもの猫がどの猫なのか、 にわかには 思い浮かばなかったが とにかく猫と聞い て裏口に走った。 何とその猫はもう来て はくれないものとあきらめかけていた 「モカはちお」だった。 「なんね、はちおじゃなかね!どうしとった?」 文字通り猫なで声をかけながら 逃げようかとしている彼をすっと抱きかかえたら 抵抗もなく軽い。 事務所に来なくなって半年以上たっているが、 事務所と実家の一日2所帯分の キャットフードを食べていたのを実家だけになったので、 その分ダイエットになったのだろうか。 とりあえず久しぶりのチャオチュールをごちそうしたが 食べ終わると同時に逃げるがごとく出て行った。 さてまた来てくれるのか、 以前のように毎日きてくれれば 当社の看板ねこ復帰となり 味気ない税理士業務の癒しともなるのだがどうなるか、 猫の気持ちは人間にはわからない。 首輪がなかったが果たしてつけてやっていいものか 実家の思いはどうなのか、 これもまた悩みとなるのである。