安倍内閣の理想

憲法第九十条 に 「国の収入支出の決算は、 すべて毎年会計検査院がこれを検査し、 内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、 これを国会に提出しなければならない」 とされている。 国が何かを行動しようとする時は ほとんどが お金の支出を伴い、 その国の行動を会計検査を通じて チェックしようというのがこの憲法第 90 条である。 日本は三権分立制度を採っており 立法、行政、司法が それぞれ独立して国の権力の集中、 独裁を防ぎ、 国民の権利と自由を保障するものとして 考えられている。 そして、行政については、 なお独立した検査機関として会計検査院を設置し、 収入支出を通して国政の監査をすると 最高法である憲法で謳っているのである。 いわば四権分立と言われる所以はそこにある。 ところが2月12日の政府統一見解では 「特定秘密の提供は会計検査院を 含むすべての相手方について 行政機関の長が我が国の安全保障に 著しい支障を及ぼすおそれがないと認めたときに限る」 として、憲法より単なる法律である 「特定秘密保護法」が優先されると明言した。 やはりこの内閣は 「国民の知らないうちに憲法を変えていった ナチスのやり方を参考にしたらどうか」 といった麻生副総理の言うとおりに 進んでいるとしか思えない。