我が家の二匹
ふと見上げると、キャットタワーの上で、
おはぎはまるで溶けたように体を預けている。
白と黒のぶち模様がやわらかく広がり、
こちらの気配に気づくと、ゆっくり顔を寄せてくる。
ほほずりをすると、
同じように頬を押し返してくるその仕草が、
なんとも愛おしい。
ひとなつこいというより、
人と暮らすことを心得ているような落ち着きだ。
一方で、きびだんごは少し距離を保つ。
近づくと、すっと立ち上がり、
何事もなかったかのように向こうへ行く。
その身のこなしは軽やかで、どこか気高い。
以前はお互いを気にしていた二匹も、
最近は同じ空間にいても干渉しなくなった。
それぞれの場所で、それぞれの時間を過ごしている。
家内は言う。
「あなたが連れ込んだのはきびだんご。
わたしがまねき入れたのはおはぎ。
おはぎのほっぺに触れないで。加齢臭がつくから。」と。
冗談ではなく本気で言う。
もはや胸に刺さることもない。
おはぎが寄せてくるその頬のぬくもりは、
心の痛みをぬぐい取ってくれるのだ。

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