ワールドカップ
30日、小刻みに時計を見ながら
予定の午前三時にきっかり目が覚めた。
ぼやけた目をこすってテレビをつけると、
ちょうどハーフタイムである。
日本対ブラジル、得点は1対0。
日本が勝っている。
思わず家中の者を叩き起こそうかと思った。
これは夢ではないか。
相手はブラジルである。
後半、やはり押し込まれた。
攻めている時間より、守っている時間の方がはるかに長い。
それでも日本の選手たちは、
欠場者を忘れるほど、歯を食いしばって耐えていた。
一点を返されても、なお望みはあった。
アディショナルタイムに入り、
ここをしのげばPK戦、5分と5分の勝負だ、
そう思った瞬間で ある。
勝負の神様は、まことに残酷な笛を吹く。
ザイオンの手をすり抜け、
ポールに当たってもネットを揺るがした。
放心、切なかった。残念だった。
けれども、日本は確かに世界の強豪と渡り合っていた。
負けた試合にも、胸を張れる負け方がある。
次は4年後か、という思いを振り切って、早めの出勤をした。

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