蝿
まだ外出は控えているがだいぶん体調が戻ってきた家内がソーメンを作ってくれた。
世の中にどうしてこんなものがあるかと思うくらいソーメンは好きである。
夢中になって食べていたら蝿が1匹飛んできた。
「蝿たたきどこある?」と聞いたとたん
バシッ!と背中を叩かれた。
家内の平手打ちの確かな感覚が背中に走った。
「あっ!頭動かさんで」
追い打ちの声に思わずのけぞったが、
冗談とも本気ともつかない家内の表情は平常心にみえた。
とにかく食べ終わってふと見るとさっきの蝿が窓のガラスに止まっている。
「あそこにいた」
と指差しながら蝿たたきの代わりになるものはないかとあたりを見回していたら、
ドン!と鈍い音がして家内がコブシで蝿を捕まえていた。
「上手でしょうが」
ガラスについた蝿の残骸をティッシュで拭き取り
ガラスについた蝿の残骸をティッシュで拭き取り
「芋虫は怖いけどゴキブリと蝿はいいと」
と照れてみせた。うーん35年付き合っているけど複雑。
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